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【医療施設向け】オンライン診療とは?導入目的や必要な準備を網羅的に解説


オンライン診療は非対面で行える診療方法であり、患者は自宅や外出先から診察を受けることが可能です。

医療施設と患者、双方にとってメリットがある取り組みであり、導入を検討しているという方もいるのではないでしょうか。

この記事では、オンライン診療の定義や受診条件、導入メリットや必要な準備について詳しく解説します。

※この記事は、2023年10月1日時点の情報を元に記載しています。


目次[非表示]

  1. 1.オンライン診療の定義とは
  2. 2.【医療施設視点】オンライン診療の導入目的やメリット
  3. 3.オンライン診療の実施に必要な準備
    1. 3.1.①オンライン診療の適切な実施に関する指針の熟知
    2. 3.2.②オンライン診療研修の修了証取得
    3. 3.3.③オンライン診療計画の作成
    4. 3.4.④インターネット環境の整備と情報通信機器の導入
    5. 3.5.⑤オンライン診療システムの選定
  4. 4.まとめ


オンライン診療の定義とは

厚生労働省の『オンライン診療の適切な実施に関する指針(P.5)』によると、オンライン診療とは医師と患者間において情報通信機器を通してリアルタイムで診察や診断、診断結果の伝達や薬の処方などを行う行為と定義されています。

パソコンやスマートフォン、タブレットなどを用いて医師が遠隔で行う診療方法であり、患者は自宅や外出先から診察を受けることが可能です

対面診療では患者が医療施設に直接足を運ぶ、もしくは医師が患者の自宅に足を運ぶなど物理的に移動する必要があります。

継続的な治療や診察が必要な患者であれば複数回医療施設に通う必要がありますが、患者によってはさまざまな要因によって定期的な通院が困難な方も少なくありません。オンライン診療という選択肢があれば患者の移動や待ち時間にかかる負担を軽減させることが可能です。


【医療施設視点】オンライン診療の導入目的やメリット

オンライン診療を導入することでさまざまなメリットが生まれます。

▼オンライン診療の導入メリット

  • 患者とのコミュニケーション機会の増加
  • 患者の通院と治療の継続率を高める
  • 患者の待ち時間減少による満足度の向上
  • 事務作業の負担が軽減される
  • 事前問診により治療方針を組み立てやすい など

患者の状態を適切に把握するためにはコミュニケーションが必要不可欠であり、オンライン診療を導入することでその機会を増やせます。

やむを得ず通院・来院できない場合でも自宅や外出先から診察が受けられるため、治療が継続しやすくなります

規模が大きい医療施設ではたとえ予約していても1時間以上待つケースもありますが、オンライン診療であれば患者を待たせることなくスムーズに診察ができます。

事前問診を実施した場合は診察日までに疑いのある疾患の資料や患者のカルテを用意できるため、診療方針が立てやすくなることも一つのメリットです。


オンライン診療の実施に必要な準備

ここでは、オンライン診療の実施に必要な準備を紹介します。

①オンライン診療の適切な実施に関する指針の熟知

オンライン診療を適切に実施するためには、厚生労働省が策定した『オンライン診療の適切な実施に関する指針』に準拠した施設体制づくりが必要です。

オンライン診療はかかりつけの医師によって行われること、対面診療と組み合わせて実施することが原則です。

しかし、かかりつけの医師がいない患者の場合はオンライン診療を行った医師が対面診療を実施するケースもあります。

また、『オンライン診療の適切な実施に関する指針(P.20)』によると医師の所在は所属する医療施設に限定されていません。

カルテが閲覧できる、セキュリティ対策が講じられている、患者のプライバシーが守られる環境であれば医師の任意の場所でオンライン診療を実施できます

オンライン診療はあくまで患者の希望があった場合のみ実施するものであるため、医師の一方的な都合で実施することはできません。

②オンライン診療研修の修了証取得

オンライン診療を実施するためには、厚生労働省が定める『オンライン診療研修』を受講し修了証を取得しておく必要があります。

オンライン診療研修は5項目から構成されており、オンライン診療の基本的理解や諸制度、遵守すべき事項や情報セキュリティなど、オンライン診療を適切に実施するために必要な知識を身につけられます

各科目には10題の演習問題がついており、回答していくことで適切に学習できているか確認することが可能です。

③オンライン診療計画の作成

オンライン診療を実施する際は、オンライン診療計画を作成して患者と共有する必要があります。

オンライン診療計画とは、『オンライン診療の適切な実施に関する指針』で作成が必須とされている診療計画書であり、文書もしくは電磁的記録として患者が参照できる状態にしておくことが求められます。

医師は診療計画を患者と共有し、双方合意のもとでオンライン診療を実施しなければなりません

④インターネット環境の整備と情報通信機器の導入

不安定なインターネット環境や動作環境が不十分な機器を使用した場合は音声と映像が乱れる可能性があり、適切にオンライン診療が実施できません。

そのため、オンライン診療を適切に実施するためには、インターネット環境の整備と情報通信機器の導入が必要です

快適にオンライン診療を実施するためには、カメラやマイクなどが搭載されたパソコンやタブレットの使用をおすすめします。

⑤オンライン診療システムの選定

オンライン診療を実施する際は、専用のオンライン診療システムを導入することが望ましいです。

オンライン診療システムには予約管理機能やビデオ通話機能、オンライン問診機能など、オンライン診療の実施をサポートする機能が備わっています

さまざまなベンダーからシステムが提供されており、医療施設のニーズや方針によって最適なものが異なります。

オンライン診療システムを選定する際は、以下のポイントに注意しておくことが大切です。

  • 医師・患者にとって操作がしやすいか
  • 既存システムと連携はできるか
  • コストに見合っているか など

オンライン診療システムは医師と患者にとって操作しやすいことが大前提です。

操作しにくいシステムは患者を遠ざけたり施設内でオンライン診療が定着しない要因になるため、注意が必要です。

また、既存のシステム(電子カルテ、決算システムなど)と連携できるものを選べば、より円滑にオンライン診療が実施できます。


まとめ

この記事では、オンライン診療について以下の内容で解説しました。

  • オンライン診療の定義とは
  • オンライン診療の受診条件は2種類
  • 【医療施設視点】オンライン診療の導入目的やメリット
  • オンライン診療の実施に必要な準備

オンライン診療を導入する場合は、国が定めるルールの順守と施設体制の整備が欠かせません。

事前準備に時間はかかりますが、患者の再診率の向上や満足度の向上などのメリットがあることから医療施設にとってオンライン診療は有用です。

オンライン診療をスムーズに実施したいと考えているのであれば、オンライン診療システムの導入も検討してみてください。

YaDoc』は、かかりつけ医のために開発されたオンライン診療システムです

ビデオチャット機能はもちろん、予約機能や決済機能、患者のバイタルを確認するためのモニタリング機能など、オンライン診療に欠かせない機能が豊富に備わっています。

オンライン診療を実施したことがない場合でも、システムの導入が円滑に行えるように最後までお手伝いします。

詳しくは、お気軽にお問い合わせください。

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