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オンライン診療を小児科で導入するメリットを紹介

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、オンライン診療が医療機関で普及しはじめています。

オンライン診療は、パソコンやスマートフォンなどの通信機器を用いた新たな診療方法であり、非対面で行われることが特徴です。

そのため、医療従事者および患者の感染リスクを軽減するとともに、何らかの事情で通院ができないという患者の利便性や医療アクセスの向上に役立ちます。

診療科別の利用状況においては、内科に次いで小児科の利用が多いという報告(※1)もあり、担当者のなかには、「小児科でオンライン診療を導入するメリットについて知りたい」と考えている方もいるのではないでしょうか。

(※1 参考資料:令和2年度厚生労働行政推進調査事業費補助金(厚生労働科学特別研究事業)研究「新型コロナウ イルス感染症の感染拡大を踏まえたオンライン診療の対応やその影響についての研究」(研究代表者 武藤真祐)令和2年7、8月時点データより )

この記事では、オンライン診療を小児科で導入するメリットと課題について詳しく解説します。

※この記事は、2023年5月25日時点の情報を元に記載しています。


目次[非表示]

  1. 1.オンライン診療を小児科で導入するメリット
    1. 1.1.①患者の日常が把握できる
    2. 1.2.②治療の継続がしやすくなる
    3. 1.3.③遠方に住む患者のフォローができる
    4. 1.4.④診療方針を立てる時間が確保できる
    5. 1.5.⑤院内の感染対策になる
  2. 2.オンライン診療の問題と課題
    1. 2.1.①【問題】得られる情報に限りがある
    2. 2.2.②【問題】患者の急変に対応できない
    3. 2.3.③【問題】通信環境の影響を受けやすい
    4. 2.4.④【問題】オンライン診療に適さない症状がある
    5. 2.5.⑤【問題】通信機器の操作に不慣れな方もいる
  3. 3.まとめ


オンライン診療を小児科で導入するメリット

ここでは、オンライン診療を小児科で導入するメリットを5つ紹介します。

①患者の日常が把握できる

対面診療では、医療従事者は、患者の疾患や症状によって生活習慣のアドバイスをすることはありますが、実際の生活環境を見ることはできません。 

オンライン診療であれば、患者が自宅で診察を受けている場合などは、生活環境も併せて確認することができるため、生活環境の影響を受けやすい喘息やアレルギーなどを患っている患者の日常や生活環境を把握できます。

そのため、患者の生活スタイルに合わせて適切なアドバイスや医療サービスを提供できるようになります。

②治療の継続がしやすくなる

患者のなかには、季節によって体調が変化する疾患を患っている場合があり、定期的な治療が必要になることもあります。

保護者の仕事の都合や家庭の事情などで、通院ができないというケースも少なくありません。

また、お子さんが複数人いる家庭の場合は、1人だけ施設に連れていくことは難しく、全員で来院する必要がでる可能性があります。

家族全員での移動は容易ではなく、状況によっては治療の継続ができないことが想定されます。

オンライン診療であれば、患者は自宅での受診が可能なため、直接来院することが難しい場合でも診察を受けることができるので、継続的に医療サービスを受けることが可能です。

③遠方に住む患者のフォローができる

引っ越しや転勤などの理由で、今まで通っていたクリニックへ定期通院することが困難になってしまうケースもあります。来院に伴う移動が負担となり、思うように通院できないケースが想定されます。

日帰り手術や検査など、その前後のフォローが必要な患者の場合、オンライン診療であれば移動の負担をかけずに必要なサポートを受けられます。

また、定期的な薬の処方が必要なアレルギー疾患のお子さんがいる家庭でも、オンライン診療を活用することで対面診療の回数を軽減し、移動の負担を減らすことが可能です。

④診療方針を立てる時間が確保できる

対面診療では、問診と診察をほぼ同じタイミングで行うケースが多いです。

一方で、オンライン診療であれば事前に患者が記入した問診票をあらかじめ医療従事者側で確認することができるため、診察までに診療方針を立てる時間が確保できます。

オンライン診療システムによっては、医療機関側でオリジナルの問診を作成できる機能が付いているため、システムの導入を検討する際には確認をしてみることをおすすめします。

⑤院内の感染対策になる

新型コロナウイルス感染症やインフルエンザなどの院内感染が発生してしまった場合は、診療の縮小や停止を検討しなければなりません。

オンライン診療は医療従事者と患者、患者同士の接触機会を減らすことにつながるため、院内感染や二次感染の防止と安全な施設運用を目指せます。


オンライン診療の問題と課題

オンライン診療は院内の感染リスクを抑えるの他にも、医療機関の業務効率の向上や患者の利便性向上につながります。

一方で、オンライン診療には課題が存在するため、導入をする際には導入目的に合わせて検討することが必要です。ここでは、オンライン診療の課題を5つ紹介します。

①【問題】得られる情報に限りがある

オンライン診療は画面を通して患者と接するため、詳細な患者の状態が把握できない場合があります。 

触診や目視による視診もできず、顔色も画面によっては実際とは違うように見える可能性があるため、十分に注意が必要です。

特に小児科では、患者の顔色や機嫌、反応などを注意深く見る必要があるため、オンライン診療だけでは十分な情報を得られない可能性があります。

オンライン診療時に使用するパソコンに合わせて、場合によっては、外付けのカメラや、イヤフォンを準備するなど、画像や、音声が安定しやすい方法を選択することが大切です。

②【問題】患者の急変に対応できない

オンライン診療では、血液検査や尿検査、レントゲン検査などの精密検査を行うことができません。

医師がその場にいるわけではないため、万が一患者の状態が急変した場合は対応ができないため、注意が必要です。

③【問題】通信環境の影響を受けやすい

オンライン診療を適切に実施するためには、施設と患者双方で通信機器および通信環境を整える必要があります。

通信が不安定な場合は、画面や音声の乱れが生じ、適切にオンライン診療を実施できないケースが想定されます。

オンライン診療を始めて行う患者の場合には、事前に接続テストを実施される施設も多いです。

④【問題】オンライン診療に適さない症状がある

オンライン診療は対面診療に比べ、詳細な患者の状態が把握できない場合もあり、患者の症状や疾患によっては適さない場合があります。

小児科でも多く見られる発熱や風邪、外傷全般などの症状については、オンライン診療では医学的判断に必要な情報が得られない可能性があるため、注意が必要です。

すべてをオンライン診療に移行するのではなく、対面診療と組み合わせてバランスよく活用することが大切です。

⑤【問題】通信機器の操作に不慣れな方もいる

オンライン診療はビデオ通話を利用することに加え、患者は決済情報や個人情報を自ら登録しなければならない場合があります。

通信機器の操作に不慣れな患者の場合、オンライン診療の実施ができない可能性があります。

オンライン診療を導入する場合は、患者に対して通信機器の操作方法やシステムの使用方法などの説明をしっかり行える準備が必要です。


まとめ

この記事では、オンライン診療について以下の内容で解説しました。

  • オンライン診療を小児科で導入するメリット
  • オンライン診療の課題

特にお子さんが複数人いらっしゃる方の場合は、1人だけ施設に連れていくということは難しく、来院が容易ではないことも想定されます。

しかし、オンライン診療であれば自宅から受診できるため、来院する時間が確保できない場合や移動ができない場合など、患者のニーズに沿った適切な医療サービスを提供できるようになります。

YaDoc』は、施設の声から生まれたかかりつけ医のためのオンライン診療システムです。

歩数や体温、血圧などを患者がアプリ内で記録し、患者の記録を医療従事者側で確認できるモニタリング機能を有しており、従来は十分把握できなかった患者の症状・兆候を的確に可視化し、医療従事者・患者の柔軟なコミュニケーションを可能とすることで、より適切な治療を実現いたします。

これまで見えなかった診察と診察の間の患者の日常の変化を可視化し、より上質な診療を実現します。

医師と患者をビデオ通話でつなぐだけではなく、双方向のコミュニケーションが円滑に行えるようにサポートします。

詳しくは、お気軽にお問い合わせください。

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